【味噌マガ】20号 蔵つき菌と純粋培養菌の違い

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■国産有機大豆・国産有機米を厳選して
『伝統の味』を頑なに守り続ける福井の味噌屋

越前有機蔵マルカワみそ

【蔵つき菌と純粋培養菌の違い】

蔵の菌と共に夢を醸す『味噌マガ』

第20号 2010年2月25日
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こんにちわ

味噌屋さん@河崎でございます。

ポカポカといいお天気ですね。

こんな日は
『小春日和』って
いってしまいそうですけど、
太陽暦では
小春は
11月になりますね。

俳句の季語も
小春は
11月(秋)ですし…。

そんな細かいことは
おいておいて、
今回も
メルマガ張り切って
行きましょう!!!!

■蔵つき菌と純粋培養菌の違い

今回の御題は
ものすごくお堅い話です。

そもそも
蔵つきって
何?

と思われる方
もいらっしゃると
思います。

ものすごく簡単に
説明すると
自然界に存在する
菌のことです。

純粋培養菌とは
種麹屋さん(麹菌を販売している会社)が
売っている
菌のことです。

安定して、
良質な菌を
確保するために
化学物質の培養液や
突然変異株、遺伝子組み換え株
という技術を使います。

種麹屋さんは
蔵元(お客様)から
絶対に
麹作りに失敗しないように、
種麹も
いいものを下さいと
要求されます。

それは
そうですね。

たとえ話ですが、
種屋さんで
種を買って、
芽が出なかったら、
怒りますもんね。

そのため、
種麹屋さんは
醗酵に有益な
菌のみを販売できるように
残すために
努力します。

そのために
化学の力も
使いました。

純粋培養という
技術がうまれ、
雑菌だけを
殺すような
仕組みが
出来ました。

そして、
より強い醗酵能力を
だせるように、
麹カビを
突然変異
することなりました。

少し、小難しい話を…
(参考文献 麹カビと麹の話 農学博士 小泉武夫著 光琳出版)

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引用97ページ

○突然変異株について(微生物の改良法)

突然変異は主として

■物理的な異常環境
(紫外線、X線、ガンマ線のような
イオン化作用や酸化作用のある光線や高温など)

■化学的な作用
(酸化性のある化合物や毒性のある重金属、
刺激性のある有機化合物、アルカロイド類や抗生物質など)

の要因が
微生物に加わったときに、
きわめてわずかの確率で
遺伝子情報系に狂いが生じ
突然変異株が生まれる

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となっております。

自然界では
突然変異の株は
1000万株に一つあるかないか、
の存在です。

その突然変異株は
自然界では
淘汰されるべき
存在にあります。

それを
人間が作り出し、
保存、繁殖しております。

レーウェンフックが
1632年に
顕微鏡を発明しました。
電子顕微鏡は
1927年に開発されます。

そこから
380年ほど
人間の目では見ることの出来ない、
世界を研究しています。

しかし、菌の世界の
1割ほどしか解明(証明)
されていないのが
今、現在です。

…ちなみに
私は
純粋培養や
突然変異は
否定も反対もしません。

時代や消費者のニーズが
生んだものですし、
農薬や化学調味料と
同じで、
危険性は
示唆されても、
なくなりはしません。

しかし、
以前は
あたり前だったこと。

昔も今も、これからも
『当たり前のことを
当たり前にできるもの作り…』

そんなものつくりを
マルカワみそは
やっていきたいと
感じました。

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■編集後記 消費が生産を産む

最近、
消費から
生産が生まれるのでは?

と自問自答しています。

自分の消費は
何をうみだしているのか?

答えは未だ
見つかっていません。

…というか
よく分からないので、
もっと勉強していきます。

そんな
今日この頃です。

長文最後まで読んでくださり感謝しております。

この記事は 河崎紘徳(かわさきひろのり) が書きました
2007年マルカワみそ入社。
2015年福井県最年少でみそ一級技能士合格(国家資格である技能検定制度)
味噌屋の息子として産まれ、世の中の方々に有機のみそ、自然栽培のみその
”素晴らしさ”、”美味しさ”、”楽しさ”を
広めていくのが私の使命だと思い、お客様のため一生懸命、麹作り、甘酒作り、味噌作りに励んでおります。

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