お味噌を配達して感じたこと。
- 2018/04/16
- 味噌のお話
会長の代からのお客様の『子を想う心』
先日、配達の人手が足りないので、私がお客様のご自宅まで配達を行いました。
賃加工という商品を指定の時間にご用意しました。
その時の出来事です。
そのお味噌は20kgほどあったので『よろしければ、保管場所までお持ちしましょうか?』とお伺いしましたら、非常に喜ばれました。
大きなお家の中、土蔵の蔵まで持っていきました。途中でお客様は杖をつきながらこんな事を言いました。
『本当に助かるわ~。今はこの家独りですんでいるし、もう、年取るとちょっと歩くだけでヒーヒー息切れしてまうんやっての~』
『そうだったんですか~。お役に立てて嬉しいです。』
『けどな、あんちゃん、この味噌美味しくて(おそらく県外にいる)息子2人のためにこうやって用意しておくんやって。』
『この味噌美味しくての…。』『また、子供もこの味噌でないとアカンっていうんやっての。だからウラは頑張れるんやけどの~』
話をお伺いしているとどんどん、お客様の言葉が琴線に響きウルウルと涙ぐみました。最後の方は、お互い涙がポロポロと落ちてしまいました。心と心が通じ合うと涙がでてくるんですね。人間不思議ですね。言葉の端々から『息子様のために』というのがひしひしと伝わってきました。
素晴らしいお客様だなぁと感じました。この素晴らしいお客様は私の祖父でもある会長が一生懸命営業されて、ご縁をいただいて今にいたるのだなと感じました。
こうやって親子三代に渡ってご贔屓してくださって、感謝しかありませんでした。ありがとうございます。本当にありがとうございます。
私は一回の御縁で沢山購入されるお客様より、たった少しの量でも末永く御縁をいただきまして継続してお買い上げ頂く方の方がお味噌を作っていて嬉しく思います。
お味噌の商品や会社などは時勢によっても姿形が変わってしまいますが、こういった気持ちを忘れないでいこうと決意。
まずは、お味噌が美味しいこと。これが無いと会社が続かないと感じました。