オーガニック・無添加・食品のお店

宮城の成澤農園の成澤之男氏は職人魂あふれる人だった

9月の中旬に宮城に行ってきた。

9月は北海道、宮城、大阪と出張が続いた。
現場を守ってくれた、従業員さんに感謝したい。

10月も県外に行く予定が結構入って来た。

宮城で自然栽培を10町歩ほどしている成澤之男(なりさわゆきお)氏

成澤農園の成澤親子

宮城県で自然栽培で主にササニシキを栽培されている成澤さん。

御父さんの方が成澤之男(なりさわゆきお)さん。

そして、息子さんのヨシユキ(漢字は確認します)さん。

成澤農園は之男氏で3代目

成澤さんの畑は最初から10町歩もあったわけではありません。

先々代が本家から分家して、6反あまりの田んぼを頂いた。

そして、先代たちが真面目に農作業に勤しんで
面積を増やしていったとのこと。

広大な土地は一日にしてならず

成澤さんは最初はトラックのドライバーさんだった

しかし、成澤之男さんは農家の長男として生まれましたが、
農業をするつもりはなく、大型トラックのドライバーをお仕事としてされていました。

田舎と農業を捨てて、ドライバーをするのだから
『命を賭けよう!!』と決意したそうです。

毎日、睡眠時間2,3時間という睡眠時間で
仕事をしていました。

昔、労働時間が長かった時の佐川急便で働いたことのある、
ワタミ株式会社の『渡邉美樹』
睡眠時間は『眠い!?眠る時は信号の赤信号の時だ!!』
と武勇伝を語っていましたが、まさにそんな世界だったそうです(笑)

成澤さんの武勇伝

しかしながら、諸々の理由の為、
宮城で農業をすることになりました。

そのバックボーンにあるのは、
生まれてきた愛娘がアトピーになりがちだったということです。

成澤さんはお米を販売するときは一見さんには販売しない

成澤さんのこだわり、商売道として『人のつながり』に重きを置いています。

まず、成澤さんのお米をくださいと電話なりで、注文しても
一見さん(いちげんさん→初めてのかた)には販売しません。

ちゃんと、顔と顔を向き合いお話させてから
でないと、お米を渡したくないそうです。

理由は、決しておごり高ぶっているわけではありません。
お客様との信頼関係を何より大切にしたいのと、
お金の売り渡しだけで、商品を渡したくないからです。

お米を作って売って、得をした、損をしたという
世界の話ではないのです。

成澤さんのお米はいろんな思いがこもっています。

それこそ、成澤さんの人生賭けた思いがあります。
その、モノつくりの心を分かって欲しい…。

そんなことをおっしゃっていました。

成澤さんの水稲

そんな古きよき昔ながらの寿司職人みたいな成澤さんの
水稲は魂というか、思いがテンコ盛りであふれかえっていました。

成澤農園のササニシキがすごい理由

除草が完璧なこと

成澤さんの水田には草が一つもありません。
徹底して除草します。

下草の部分にも草を残さないようにします。

きれいな水田

なぜか?

理由は簡単です。
稲にとって気持ちいい田んぼとは何か?
と考えた結果、こうなりました。

除草剤などは一滴も使いません。
すべて手で取っています。
10町歩すべてです。(シーを除く東京ディズニーランドが50町歩)

画像で考えてみた…

トゥモローランドとトゥーンタウン合わせて
たぶん10町歩(推定)

それを四つん這いで夏の日に除草するのは
やりきることは並みではありません。

こんど、ランドいったら、四つん這いでこの2区画を
歩いてみよう(笑)

田植えの時期が遅くても生育がよいこと

成澤さんの田植えの時期は6月初旬ごろにします。

わざと、田植えの時期を遅らすようにします。

理由は
田植えの時期を遅らす分だけ、雑草の生育が
抑えられるためです。

質問しました、稲の生育は遅れないのでしょうか?

問題ない。ウチの稲は生命力が強くて、どんなことがあっても、
すくすく育つと教えてくださいました。

田園風景

こんな神かかりな事例もあります。

成澤さんの田んぼで、生育の遅れている水稲がありました。

7月末で20センチくらい。
周りの方は、これは一反あたり、2俵か3俵だろうと推測。

成澤さんはしかし、めげずにあきらめず毎日世話をし続けました。

結果、すくすく育ち、一反あたり、7俵くらい取れる水稲に。

成澤さん曰く
『稲も僕らとおなじ生き物。愛情が大事なのじゃないかなぁ~。』

刈り取り時期が遅れても、刈り遅れにならない点

また、宮城の刈り取り時期は10月の初旬あたりで
稲刈りを行うようです。

福井の土地ですと、早稲の品種はお盆明けから刈り取りが始まるので、
やや遅めですね。

成澤さんの水稲はそんなに急がなくても、
田植え時期も遅めのせいか、刈り取りを遅らせても
刈り遅れになったことはないとのこと。

稲も転倒することなく、強く育つようです。

成澤さんと水稲

成澤農園のお米は品評会で何回も受賞されている

成澤さんのお米は
何回も全国品評会で入賞、表彰されています。

家屋にお邪魔した時に、
ずら~~~と表彰状や盾、トロフィーが
並んでいました。

賞状がずらり

賞状をもらったから、偉いとかふんぞりかえるのではなく、
実るほど頭を垂れる成澤さんが素敵でした。

成澤さんは惜しみない努力と手間をかけるから自然栽培のササニシキができる

このようなお話をお聞きすると、神かかりなことは成澤さん
だからできるような感じになりがちですが、
実際は違います。

このようなお米を栽培できるのも
誰よりもお米や土のことを熱心に勉強して、
誰よりも思いとこだわりを持って取り組んでやりきっているから、
そして、お米作りがとことん好きだから

結果として、ステキなお米ができるのだなと思いました。

男の人生賭けて仕事しています。

…余談話ですが、懇親会で、成澤さんとご飯を食べた。

成澤さんとお話は楽しく朝の5時まで飲んでいた。

北海道に研修で行った時も
サンスマイルの松浦さんと自然栽培について話した。

お題は『自然栽培と動物性糞尿処理について』
自然栽培が広がると日本中が糞尿まみれになるのでは?
というお題で話に花が咲いたのを思い出した。

自然栽培やお米のことで何時間でも話せる成澤さんは
とても魅力的でした。

感謝。

余談話その2。宮城にお伺いして、
本格的にお話できる機会がありましたが、
なんだか、成澤さんはウチの社長と考え方が
物凄く似ているな~と感じた。理屈云々でなく、そう感じた。

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