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経営者の仕事とは?この問いに答えられる経営者はどれだけいるだろうか?

経営は2つの側面から考える『利と理の統合』

京都のアンビシャス株式会社公開講座『経営者の仕事』というセミナーに参加しました。

目からウロコのお話がたくさんありました。『経営者』というのは『経営』という独立した仕事がある。という事です。

やもすると経営者という仕事は数字などを管理することと捉えがちですが、そうでは無いのです。

経営者のしなければならない仕事は利(戦略論)と理(経営哲学)の統合であります

どんな素晴らしい理念や志を頂いていても、商売として利潤が無いと存在価値はゼロです。まず、会社が続きません。

そして、どんなに利益を計上していても崇高な志がないと、簡単に不祥事や悪事に手を染めてしまいます。そんな方には経営の資格が無いのです。

二宮尊徳さんは「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」とまで言っています。

つまりこの理念の理、利潤の利を追い求めるために何をすべきか?というのが大切。ということが理解しました。

理でもある経営哲学について

第一に会社の想いというのが大切になります。

自分の会社はなんのために存在しているのか?

誰のため、なんのために、なぜ経営しているのか?

そんな事を自問自答していくことが必要です。

マルカワみそという会社は六代目河崎宇右衛門という創業者、私の高祖父が創業しました。

農家から麹屋に業態転換する時に、きっと六代目は『世のため、人のため』『人を幸せにするため』に創業した。と私は捉えております。

その世のため、人のための想いが具体的な形になり、『和食の味噌を中心とした食と健康の貢献企業』という企業理念になりました。

食や健康の重要性が昨今問われていますが、弊社は平成四年から有機のお味噌を販売しました。社長が学生時代の時からずっと持ち続けていました。

その理念をこれからも持ち続けて100年企業から200年企業にしていくべきと感じました。

利でもある経営戦略について

経営者は商売をしないといけません。

そのためには経営に必要な知識と技術を身につけていけないといけません。そうでないと会社は倒産します。

水泳も無闇矢鱈に犬かきをしていても上手に泳げないのと一緒です。

息継ぎや水泳フォームなどの基本的な知識とバタ足等、泳げるような技術を身につけないといけません。

具体的な経営戦略は3つあります。

  • ○マーケティング
  • ○会計、ファイナンス
  • ○人材採用・育成

上記の知識や技術を身につけないといけません。そうしないと、この目まぐるしく変わる時勢の荒波に対して完泳できません。

ここから非常に印象深いお話をいただきました。セミナー講師でもある入口さんは税理士さんです。企業の社長様と何百社、何千社と見てきました。企業再生で赤字企業を何社も健全化に改善された事例があります。

いろんな会社を見てきましたが、今まで、犬かきしかできなかった方にクロールと息継ぎを覚えたら簡単に泳げるように、経営戦略を覚えたら誰でも適正利益が出せるようです。

しかし、その後永続的に健全な経営をされる企業様とその後、ポシャっと尻すぼみでになってしまう会社があります。

その差はなにか?というと『4つのM』に集約されます。

  • ○Money(お金)
  • ○Medal(地位、名誉)
  • ○Mission(使命)
  • ○Message(伝える)

上記の上2つは『欲』に分類されます。決して欲があることはいけない事ではありません。これがエネルギーになることもあります。

しかし、この2つだけですと、お金と力を持て余した会社や経営者の方は本業以外の事を行います。

お金や名誉だけでない欲から離れる時には違うエネルギーが必要になります。それが自分や会社の『志』になります。

『世のため人のため』『人を幸せにするため』自分の使命や味噌の良さ、魅力を伝える事がいかに大切かが理解できました。
『理』の土台の部分がないと、会社や経営者も風船のようにどこか行ってしまうのですね。

経営者にとって会計の目的とは?

経営者にとってバランス感覚は非常に大切です。

どのようなバランスかというと、『安定』と『成長』です。

会社を安定すると、成長が鈍くなる。

会社を成長すると、安定がしなくなる。

どちらも大切ですが、この絶妙なバランス感覚が経営者には求められます。

故に経営者はこの板挟みに悩み、苦労し、時には疲弊してしまいます。

安定と成長のバランスを取るために『会計』があります。

そんな事を教えてくださいました。

1番印象に残った『組織作り』

このような形で3時間のセミナーが進んでいきました。

途中で適度に休憩があって本当にあっという間でした。

最後のくだりで最も印象的な事がありました。

それは組織作りのところです。

企業は人なりという言葉があるように、経営戦略を実行するためには強い組織が必要になります。

強い組織のためには『採用と育成』が大切になります。

中小企業は優れた人材を採用しようと考えても、大企業と違い圧倒的に不利です。

知名度、採用力、賃金形態、全てにおいて大企業とまともに戦える事はできません。

しかし、育成は今からでも、すぐにできます。『隗より始めよ』という言葉もありますね。

まずは、強い組織を作るためには中小企業は人材の育成に注力すべきと教えてくださいました。

そこで大切になるのが『水槽理論』なのです。対策は2つです。

水槽の水質が会社風土、お魚が社員さんです。

社員さんが病気にならないように、水質を綺麗にするのが1つ。

そして、魚自体も病気にならないような元気な身体にするのが2つということを教えてくださいました。

入口先生が続けて、プライベートや家族では1番弱い人(例:高齢の方やお子様)にあわせると、その家は和気あいあいといい雰囲気になります。

会社では1番弱い人にあわせるとうまくいきません。仕事は金銭のやり取りも発生します。プロです。のんびりしてらてません。

ではどうするのか?それは1番仕事が早い、強い人が何の障害もなく突っ走る事ができると強い組織が生まれます。

それにつられて、周りの従業員さんが巻き込まれるようです。

あっ、なるほど。そんな考え方知りませんでした。お陰様でメンバーの中で1番優先順位の高い大切にしないといけない人がわかりました。

この学んだ事を少しでも実践していくと決意。

教えてくださった入口先生には感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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