『鬼に金棒』という言葉をご存知でしょうか?『ネッツトヨタ南国式人材育成』の要諦がここにある。
- 2018/05/29
- 勉強になったこと
高知県にある『ネッツトヨタ南国店』自動車ディラーでその名を知らない人はいない。
『鬼に金棒』という言葉を皆様はご存知でしょうか?
《強い鬼にさらに武器を持たせる意から》ただでさえ強いものに、一層の強さが加わること。鬼に鉄杖(てつじょう)。
引用元デジタル大辞泉
これは、実は企業や人材育成にも当てはまるのです。
商品を購入するときに人は価格で購入しない。それだとネッツトヨタ南国店で購入する理由にならない。『価値』である。
高知の『ネッツトヨタ南国』という会社をご存知でしょうか?
トヨタ自動車販売店全国300店舗中12年連続顧客満足度一位を獲得している企業です。
外部環境としては、けっしてよい状況ではありません。トヨタ自動車は国内販売台数が96年から減少しています。車が国内で売れないのです。市場としては縮小傾向に向かっています。そして、高知県は全国で最も早く人口減少に転じ、高齢化が進んでいます。また、県民所得は全国ワースト2位であります。最後に自動車販売では最後発の1980年に創業しています。顧客の開拓が困難な状況ながら圧倒的な成果を出しています。外部環境だけで判断するとクルマなんかそんなに売れるもんか!と判断しがちですが、違います。そんな環境ですが、いや、そんな環境だからこそ、逆に2002年から伸びています。
ちなみに、外的要因をもう一つ付け加えますと、近隣には同じトヨタ系列の販売店があります。価格はそのお店のほうが安いようです。
なぜ、同じクルマを高いお店で購入するのか?
『同じ商品をなぜ、そのお店から購入したくなるのか?』
それは商いのやり方が違うからではありません。『商売の在り方』が違うからです。私は以前、南国店の横田社長の講演を聴きました。
やり方、方法は真似できますが、企業の在り方は容易に真似ができません。そしてそんな企業風土で育った人財が決定的な差別化、お客様のファン作りに繋がります。
人材育成で感じた鬼に金棒
例え話で4つのパターンの鬼が金棒を持っているとしたら、どの鬼が1番怖いですか?また、どの鬼が怖くないですか?
- い組:大きな鬼が大きな金棒を持っている
- ろ組:大きな鬼が小さな金棒を持っている
- は組:小さな鬼が大きな金棒を持っている
- に組:小さな鬼が小さな金棒をもっている
1番脅威的なのは『い組』の大きな鬼が大きな金棒を持っている時ですね。思う存分鬼が暴れて、金棒も遺憾なくその威力を発揮できます。
では、1番怖くないのはどの鬼でしょうか?は組でしょうか?に組でしょうか?
私は『は組』だと思います。
理由は小さな鬼が、大きな金棒に振り回されるからです。自分の力も、金棒も力を発揮できないです。
人材育成において、鬼は何になると思いますか?それは、自分自身の能力です。横田社長は『人間力』と定義しています。
人格であったり、才徳であったり、心構えなどです。
金棒はスキルや資格となります。
とかく、今の世の中は金棒を大きくする教育、考え方になりがちなのですが、1番大切なのはそこではないです。
自分自身の鬼を大きくすることなのです。ネッツトヨタ南国では採用や育成に対して、大きな鬼が育つように企業努力をしています。
そのために、思考と行動を合致させます。『知行合一』。行動を伴うようにしています。
このお話をお伺いした時に、企業や自分もそうだな。。。と感じました。金棒のやり方でなく『在り方』としての大きな鬼になりたいと決意しました。
私が最近大切にしていることは『陽徳でなく、陰徳を磨く』です。