オーガニック・無添加・食品のお店

粟国の塩さんの粟国の塩ができるまで

沖縄から60kmほど離れている粟国島

粟国の塩さんの製塩工場へお伺いしました。

粟國港から乗り合わせ型のタクシーで製塩工場までお伺いしました。タクシーですが、200円で乗れました。

天気もよく海が綺麗でした。

海水の濃度を高めるかん水風景

お塩を作るのにそのまま煮詰めるわけではなく、海水の濃度を高めてから煮詰めていきます。

海水を高さ10mの場所から落としていきます。根のようなものは孟宗竹の根です。1万5千本ほど吊るされています。高い場所から海水を落として、落下途中に横風で水分を飛ばしてそれを組み上げて、塩分濃度を高くしていきます。

海水濃度は通常の海の水ですと約3%ほどですが、このかん水作業で塩分濃度が約20%ほどまで向上します。20%の海水濃度まで1週間ほどかかります。

平釜で煮詰める風景

濃度の濃くなった海水を平釜で煮ていきます。燃料は薪で煮ていきます。

この時にお塩のコツがあって、ただ海水を煮て塩を作るのではなく、海水のアク(硫酸カルシウム)を取らないと良い塩にはならないとお伺いしました。

他の平釜製法とはこの部分が違うとお伺いしました。

かき混ぜる棒のようなもので海水の塊を集めた時に、塩のとろみ(粘性)が硫酸カルシウムを取り除くと出てくると教えてくださいました。

静置によってにがり成分を沈殿させる

結晶化したお塩は湿っているので、脱水しないといけません。

脱水はたいてい洗濯機のようなもので脱水するのですが、粟国の塩さんは、自然に置いておいて脱水します。

自重と自然乾燥でゆっくりとにがりを抜いていきます。にがりは完全に抜くのではなく、ほどよく含む形で商品化します。

そのために、塩の湿り気があったり、粒の大きさは大きめになると説明してくださいました。しかし、味だけはどこにも真似出来ない風味が出せると力説してくださいました。

お塩を詰める風景

出来上がったお塩に夾雑物や白色以外の異物は手作業で一つ一つ取り除いておりました。

根のいる作業だと感じました。

案内してくださった小渡 幸信(おどこうしん)所長

貴重なお時間をいただきまして、今回製塩現場や作り方、お塩にかける想いなどを教えてくださいました。

3人の学者様と塩の研究開発を重ねて粟国の塩をつくられました。

13時ごろにアポイントをおとりしましたが、16時フライト便の時間ギリギリまでお話をしてくださいました。時間があっという間でした。

国策によってなぜ、日本の塩田が廃止されたのか?とか、マクロビのお話になったり、健康のお話やお塩のイロハなどいろいろと話は尽きず今度またお伺いしたいなと感じました。お味噌に粟国の塩を使う場合は塩慣れをきかせたほうがいいから、長期熟成で仕込んだ方が美味しいお味噌になるとアドバイスをいただきました。帰路につく時に、世のため、人のため、そんなことを感じました。ありがとうございます。

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