【味噌マガ】災害と発酵食品のお味噌について

┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓
┃マ┃┃ル┃┃カ┃┃ワ┃┃み┃┃そ┃
┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■当たり前のことをいつまでも当たり前に…

越前有機蔵マルカワみそ

http://www.marukawamiso.com/

【味噌マガ】災害と発酵食品のお味噌について

蔵の菌と共に夢を醸す”味噌マガ”

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
味噌マガ読者の皆様

こんにちは
マルカワみその河崎紘一郎です。

9月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
大豆畑では大豆の鞘が膨らんでおります。
稲の穂は垂れて黄金色の絨毯になっており、その田園風景はまるで風の谷のナウシカのクライマックスシーンのようです。

実りの秋に近づく今日この頃に、感謝ですね。

それでは、今月号のメールマガジンを配信させていただきます。
お楽しみいただけたら幸いでございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆災害と発酵食品について

8月下旬に大型台風の接近、上陸が報じられました。
お盆前には大きな地震もありました。


「災害は忘れた頃にやってくる」

備えあれば憂いなし。
いざという時のために、備蓄があると安心ですよね。

今回は、災害時に味噌を中心とした発酵食品がどのように役立つのか?ということをご説明いたします。

大きな自然災害が発生すると、生活全般に大きな影響が及びます。
道路や鉄道が寸断され、物流が滞ることで、食料や生活必需品の供給が困難になります。
また、停電や断水が発生し、電気や水道が使えなくなると、日常生活が極めて不便になります。

脅かすわけではありませんが、とくに都市部では自給自足が困難なため、外食やコンビニ、スーパーに依存している傾向にあります。物流が止まることで、食料や日用品が不足し、買い占めやパニックが起こることがあります。

数年前、福井県でも記録的な大雪がありました。
そのときには、スーパーから冷凍食品、パンなどが棚から消え去りました。
お菓子類が少しだけ残っていたことを記憶しています。
食料という食料が災害時にはなくなります。

ガソリンスタンドでは給油制限が発生し、長蛇の列が道路まで溢れました。

私は実際に避難生活をしたことはありませんが、避難生活は他者との距離が近く、避難所や狭い空間での生活は、ストレスや感染症、精神的負担を増やす要因ともなります。

衣食住、精神面、肉体面において、様々な不便が生じますが、そんな時に味噌を中心とした発酵食品は非常に役に立ちます。

まず、味噌は保存が効くため、長期間の食料確保に適しています。
これは復旧に時間を要するなかで重要な利点です。

災害時は食料の供給・確保が不安定になります。
日常と違い、食べ物が途絶えてしまうこともあるかもしれません。

冷蔵庫もあてにならない…そんな時に保存性の高いお味噌は重要な食料源・栄養源となります。他の食材を味噌漬けにできることも見逃せません。

ちなみに毎年仕込む手作り味噌は、いざという時の非常食としても役立ちます。

次に、味噌は栄養素が豊富で、腸内環境を整える効果があります。
災害時にはストレスで不安が増し、不衛生な環境から消化器系のトラブルが起きやすくなる可能性があります。

味噌をはじめとした発酵食品は、これを和らげる手助けをしてくれます。
例えば、味噌や漬物などは手軽に摂取できる上、免疫力の維持にも貢献します。
梅干しや味噌には強い抗菌作用もあります。

また、発酵食品は少量で満足感を得られるため、限られた食料資源を有効に使うことができます。

実体験で感じたことですが、味噌汁は災害時の炊き出しで大活躍します。
限られた人員でも大量調理が可能で、衛生面、栄養面でも優れています。
冬にはお味噌汁によって暖を取ることもできます。
温かいお味噌汁をいただくと、心も身体もホッとすることは間違いありません。


「生命を支える重要なライフラインは味噌汁だ!」
私が声を大にして主張したいことの一つです。


私は自治振興会の生活環境役員をコロナが5類移行後、受け持っています。

真冬の運動行事後に、災害予行練習として300食ほどの豚汁を作ります。
寒中にテントを設け、大鍋から豚汁を振る舞います。
その時、老若男女を問わず、ホッとした表情があちこちにうまれます。

「おいしい」と。

その時の笑顔は、機能性の高い食材であるお味噌があってこそ生まれたものだと私は考えます。


いつ災害が起きるのか?私たちにはわかりません。
しかし、備えはいつでも始められます。


ぜひ防災の準備の中にお味噌もお考えいただけると幸いです。


今年は防災の意味を込めて「手作り味噌」


そんな仕込み方もいいかも知れませんよ♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なにげない こどもとプール へいわから

私事で恐縮ですが、夏休みに子どもとプールに行きました。
子どもの宿題で絵日記があるのですが、そのことを書いてくれました。

あるオリンピック選手が「鹿児島の知覧特攻資料館に行って、生きていること、卓球ができることが当たり前ではないということを感じたい」と、スピーチされました。

そのスピーチから、
何気ない日常は当たり前でない。
平和から築き上げたもの。
そう感じました。


沖縄県の製塩会社を訪れたとき「慰霊の日」に衝撃をうけました。
その日は沖縄の記念日に設定されていて、県民は喪に服します。
七〇年以上経った今でも、本土決戦を強いられた沖縄は、至るところに戦争の傷痕がありました。

例えば、那覇空港には「不発弾に注意!」「手榴弾をみつけたら即連絡!」という張り紙が今でもあります。


「ころしごき(人を殺し合うこと)はひどいもんじゃ」
長老こと、今は亡き粟田部の曾祖叔父の言葉です。

祖父をはじめ、祖父の兄妹も寿命を迎える方が増えました。

戦争を知る世代は高齢のため、経験が語られることも限られてきましたが、お盆に叔父さんから聞いた三八式歩兵銃のお話は、今でも記憶に焼き付いています。

戦争について議論することはデリケートなことかもしれません。
しかし、時間と共に風化していく出来事を私達世代が紡いでいけたらと感じています。

長文を最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。

次回の味噌マガもお楽しみに。

この記事は 河崎紘徳(かわさきひろのり) が書きました
高校卒業後、日本料理の勉強がしたいと思い辻調理師専門学校入学。
日本料理特待生制度合格、2006年卒業生代表として答辞を行う。
大阪の梅田にある日本料理店に就職し、日本料理を学ぶ。
2007年マルカワみそ入社。
2015年福井県最年少でみそ一級技能士合格(国家資格である技能検定制度)
NHK文化センター様 味噌作り教室の年間認定講師

これからも健康に貢献出来る商品作りを続けてまいります。

最近の記事

   
みそ蔵見学
LINE友だち追加
  • Campany Information
  • レビューフォーム
FSSC認証ロゴ